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Cynthia Street 2010年08月の伝言板

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驚きました。ついこの前、『週刊文春』の連載が始まったと
聞いたばかりだったので。

入院されていた事も知らなかったし、65歳じゃまだお若いですよね。
精力的な取材で芸能人にとっては良き理解者だったように思います。
残念です。

「芸能リポーターの梨元勝さんが死去、65歳」

　芸能リポーターの梨元勝さんが入院先の東京都内の病院で死去
していたことが23日、明らかになった。65歳だった。所属事務所
などによると、亡くなったのは21日午前5時19分。死因は肺がんで、
梨元さんは治療のため、6月から都内の病院に入院していた。
東京都出身。(産経新聞)

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/obituary/?1282518743

デビューの時からシンシアのファンだったんですが、引退しちゃった
んだなぁと思っていたら、あの紅白出場でした。で、それからNHKを
偶然、見たときに「ファンレター」が流れていて画面を見てなかった
んだけどシンシアだって声と歌い方ですぐにわかりました。
レコードしか持っていなかったので、最近になってCDを手に入れました。
で、あらためて聞きなおしたらやっぱり良い声ですよねぇ。
デビュー当時は声が固かったし歌唱力もあやぶまれていたみたいだけど、
20才すぎくらいから歌手らしい声になって、独特の歌い方になっています。
今の人たちと違って歌い方も媚びているところがなくいやらしくないんです
よね。そんなところも多くの文化人に好まれた理由の一つでしょうね。
歌手でありながら、人柄に惹かれるんですよね。
そして、ほぼ素ッピンであの綺麗さですからね。
誕生日が三日違いでシンシアの方が一つお姉さんだったんだけど、
当時はほとんど同化していました。って言うかシンシアの気持ちに
なる事が自然にできてよくわかるんです。（勝手にそう思っていた
だけですが）
シンシアの歌はどれも良い歌ばかりですが、個人的に言うと
「ゆれる午後」は好きじゃないです。良い歌なんですがシンシアが
言うところの「私ってこんなんじゃない。。」って言う感じでした。
シンシアと同じころに私も結婚して生活にかまけていましたが、今あらためて
シンシアのファンで良かったと思います。これからもずっとですが。。

沖縄興南高校、優勝おめでとう！
シンシア繋がりで応援してよかったです。そうですね、
アッキーに似てるんですね。

基地問題で揺れてるこんな時に、春夏連覇なんて、また違った
意味で沖縄の意思の強さを感じました。

Shigeruさんの書き込み、ありがとうございます。なんか思い出し
ました。シンシアのインタビュー。それと…、今日の興南の優勝
おめでとうございます。ただ、一つだけ気になったことが･･･。
閉会式のときなんですが、「君が代」斉唱があって、東海大相模も
含めてなんだけど、誰も口を広げていなかったこと。つまり歌って
いなかったこと。やっぱ、沖縄には、日の丸・君が代は禁句なのかな、
って感じました。

祝！沖縄興南高校、春夏連覇おめでとうございます！
強豪東海大相模高校に対し13-1と圧勝でしたね。
私は小学校のころは甲子園球場のすぐ近くに住んでいたので友達と
時々高校野球を見に行ってました。当時の沖縄のチームは地元の
甲子園でもけっこう人気がありました。それは遠い沖縄から来た
戦力的にまだまだ弱いチームだったからのように記憶しています。
それがいまや春夏連覇ですから強いチームになったんですね！

朝日新聞7月17日be on Saturdayを不覚にも買い忘れたんですが
先日バックナンバーを手に入れることができました。お盆に奈良の
実家に帰ったときに三条にある朝日新聞に電話して問い合わせたら
すぐに調べてくれました。「あ～ありました。南沙織の記事の分
ですね。担当者に言っておきますからいつでも取りに来てください」
こんな感じでオリジナルをゲットしました！

私の72年当時の沖縄に対するイメージはトナカイさんが書かれている
ように「明るい南の島」だったですね。当時中学生だったので知識と
しては太平洋戦争で大きな犠牲を払った沖縄のことは知っていたので
しょうが、Cynthiaとは結びつけて考えたことは無かったですね～。

沖縄の返還に関してもCynthiaも喜んでいると単純に信じていました。
私がCynthiaの複雑な心境を知ることができたのはず～っと後、2000年の
沖縄サミットの特番のHP「南沙織がはじめて語る沖縄への想い」という
サイトでした。
いまはもうアップされてないようですが、紙でとってあったものを
久しぶりに読み返してみました。実際にサミット特番で放映された
のは２時間に渡るインタビューの一部ということのようです。これを
読むとかなり詳しくCynthiaの沖縄への想いや当時の心情について
答えられています。

インタビュアーの小さいときどう見られてると思っていらっしゃい
ましたか？　という質問に「沖縄には、軍で働きながら、それを
生活の基準にしていた人
たちは当初私が沖縄にいた頃は多かったんですよ。それと、全く軍
には関係ない一般の沖縄の人たちがいますよね。その人から見たら、
嫌われてるんじゃないかなっていう意識はこんなに小さいときから
ありました。」と答えられています。
また、沖縄の基地に関しては何かの番組で「アメリカの偉い人が…。
…平和をつくっていくには大きな犠牲も必要だと、…もし、基地が
なくなったら、アジアにまだまだ世界がアジア平和が基地が無くった
って維持できるほど、本当の意味で平和かなと思った。
でもそれがずっと沖縄でいいのか、って問題ですよね。一つの小さな
島にこんなに何十年も長い間半世紀ですよね。いいのかなって思った
ときに、やっぱり沖縄に感謝して欲しいなって、日本の人たちはきっと
そっぽむいて関係ないわ、どっかの離れ島の話って感じありますよね。
それは皆ちゃんと認識して、解って欲しい。基地が無くなればいいと、
正直言って思ってるんですよ。でもそれと引き換えにどっかで戦争が
起きたり、もっと怖い状況になってくるのは問題だし…でも私は
素人なんでその辺はちょっとわからないんですけど…」（2000年
サミット特別ホームページより）
このあたりは2002年の沖縄タイムスのインタビューでも「かつて日本は
これほど戦争の無い幸せな日々を味わったことがあるのでしょうか？
私は胸を張って、沖縄のおかげヨっ、と自慢できます」と話されて
いますね。

先日、東京出張の際に02年にCynthiaが沖縄タイムスのインタビューに
答えたときに立っていた東京銀座の通りに立ってみました。
近い将来、カーナビでかつて彼女の住んだ大山、野だけ、佐真下を
巡ってみたいと思っています。

「そして、いつの日かそう遠くない近い将来、ほんとうの意味で
ひとつひとつ基地を狭い沖縄から消してほしいのです。お引越し、
それも海へ？　本当に止めてください！　沖縄の美しさは一夜に
して成らずです。それは「自然の切り売り」です。一度売って
しまったら、買い戻すことのできないものです。海、空、沖縄の
命、沖縄の誇り、沖縄の宝、そして、沖縄唯一の財産なのです」
（2002年5月『沖縄タイムス』より）

　Cynthiaのメッセージは一貫していますね。

　先ほど、第92回夏の甲子園大会が終わりました。沖縄代表の
興南高校が東海大相模高校を下して、沖縄として初めて
夏の甲子園で優勝しました。同時に、史上6校目の春夏連覇を
達成しました。

　おめでとうございます。

もりゃさん、baraさん

島袋投手の顔を、よ～く見てみると「篠山輝信さん」の顔に
たどりつきました。それで、シンシアに似てませんか・・・と
いう問いかけに、納得しました！

トナカイさん、『週刊文春』2010年8月26日号読みました。
なんか真面目な質問で断るに断れなかったような映像が眼に
浮かびました。（もちろん、見たことはないのですが）

ＳＢ“ケータイもってないブラザーズ「商店街」篇 の撮影場所はここです。

 http://maps.google.co.jp/maps?q=35.756262,139.697492&num=1&sll=35.753878,139.692054&sspn=0.006295,0.006295&brcurrent=3,0x601892ce99f1de3b:0xc236ba151efaee07,0&ie=UTF8&ll=35.75601,139.697943&spn=0.001811,0.002599&z=19

　先週号から始まった梨本勝さんの連載「芸能スクープ１５０連発」。
第1回は、年表にシンシアと紀信さんの結婚のことだけ載っていました。

　今日発売の今週号、2回目の連載は、42～45ページです。シンシアの
新婚旅行の取材の話が、二十数行とシンシアの顔写真が載っています。

あのですねぇ。。。もりゃさん　　男の子とシンシアがですか？

ああ、そう言われてみたら似てない事もないですね。かわいらしい顔
してますね。
もりゃさんのコメントを見てユーチューブでよく見てみました。
系統が似てるってことですね。
じゃあ興南高校の応援をする事にします。シンシア繋がりと言う事で。

突然ですが…。　高校野球をテレビで見てて思ったのですが、
沖縄代表の興南高校のエース島袋投手の顔ってシンシア
（10代の頃の）に似てませんか?

　昨日からソフトバンク（=SB）で新しい携帯のコマーシャルが
始まりました。新しいプリペイド（Prepaid）携帯のＣＭです。
以下、一部敬称略で書きます。

　ＣＭ第一弾なので、この後どう展開するかわかりませんが、
第一弾を解説しますと。

　このCM、麻丘めぐみさんの「私の彼は左きき」が使われています。

　主要登場人物は、ガッツ石松、アニマル浜口、内藤大助の3人です。
3人が「ケータイもってないブラザーズ」として登場します。
CM第一弾は「商店街」篇となっています。

　「私が彼は左きき」の軽快なリズムの中、CMが流れています。
CMは二種類あり、正規版と簡略版です。番組と番組の間のCMが、
簡略版です。ソフトバンクが広告主の番組では正規版が流れています。

　CMの流れを解説しますと。歌っている場面は「♪」で囲います。

（ＣＭ正規版歌詞）
　♪わしらは、携帯持ってない、持ってない♪
　♪わしらは、携帯持ってない、持ってない♪
　♪わしらは、少数派として、生きてゆく♪
　（ナレーション：コンビニでも買える携帯。基本使用料無料で
　　話せるんです）
　父：この曲何だっけ？

（リズム解説）
　◇でリズムを区切って説明します。ＳＢはソフトバンクです。

　ＳＢ：わしらは携帯◇持ってない◇持ってない（正規版は繰り返し）
　麻丘：小さく投げキッス◇する時も◇する時も

　ＳＢ：わしらは◇少数派として◇生きてゆく
　麻丘：いつでも◇いつでも彼は◇左きき

　「少数派として」がちょっと難しく、実際にCMを見ないと
　わかりにくいですが、聞くとわかります。

（参考：歌詞）
　小さく投げキッス　する時もする時も
　こちらにおいでと　呼ぶ時も呼ぶ時も
　いつでもいつでも　彼は左きき

　ソフトバンクCMギャラリー：http://mb.softbank.jp/mb/campaign/3G/」」
　私の彼は左きき歌詞：http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND5001/index.html

　「商店街」篇第二弾以降に、麻丘さん本人が出てくるのか、
今後が楽しみです。

　CM第一弾を説明しますと。

（簡略版）
　簡略版では、いきなり3人が歌いながら走ってきます。

　♪わしらは、携帯持ってない、持ってない♪
　♪わしらは、少数派として、生きてゆく♪

　3人がコンビニに入り、間奏が流れます。ナレーションが流れます。

（コンビニでも買える携帯。基本使用料無料で話せるんです）

　3人をお父さんとお兄さんが見ていて、最後はお父さんが
クローズアップされ、お父さんが言います。

　父：この曲何だっけ？

（正規版）
　3人が走っています。正規版では「私の彼は左きき」のイントロが
流れています。

　3人が歌いだして1番全部を歌います。

　♪わしらは、携帯持ってない、持ってない♪
　♪わしらは、携帯持ってない、持ってない♪
　♪わしらは、少数派として、生きてゆく♪

　間奏の間に、簡略版より長くコンビニ内の映像が流れ、3人が
携帯を買って会計するまでが写ります。ナレーションは簡略版
より少し長いですがここでは、簡易版のを載せます。

（コンビニでも買える携帯。基本使用料無料で話せるんです）

　それを見ていたお兄さん、お父さんが映り、お父さんに
クローズアップされ、後は簡略版と同じで父の言葉で終わります。

　父：この曲何だっけ？

（CM解説）
　簡易版のCMを、写真で説明しますと。敬称略です。

－１枚目－
　CM最初です。3人が歌いながら走っています。画面左側から、
内藤大助、ガッツ石松、アニマル浜口、です。3人は、歌いながら
コンビニに入ります。

－２枚目－
　コンビニに入った後は、「私の彼は左きき」の間奏が流れます。
3人の声は出ません。3人は棚にあるプリペイド携帯を捜します。

　ナレーターがプリペイド携帯の説明をします。白戸家の兄と父が
それを見ています。

－３枚目－
　最後に、父がクローズアップされ、「この曲なんだっけ？」と
言います。

　CM第一弾はここで終わります。

TANAKさん、

安心しました。『GOLDEN☆BEST 南沙織 コンプリート・シングルコレクション』を
作成している人のブログに作成途中の話と写真がありました。

前回、好評だった山口百恵さんと同じ人が作成する様なので、百恵ちゃんと同様に
シングルジャケットから漏れたポーズ違いとか色々と期待できそうです。
44ページのカラージャケットが楽しみです。

http://www.amazon.co.jp/dp/B003TIB0K4?tag=bello00-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=B003TIB0K4&adid=17A2519WMAQMFRY21MW7&

　投稿ありがとうございます。ちょっとわかりにくいので、補足説明を。

　「沖縄県民にとって普天間という場所は、日本人の思う皇居と同じ場所です」
と言った大田元知事の言葉の意味をです。

　ここで言う「普天間」とは「普天満宮（ふてんまぐう）」のことです。
由緒正しい神社で、琉球王もお参りした沖縄一の格式を誇る場所です。

　普天満宮：http://www.genbu.net/data/ryukyu/futenma_title.htm

　場所なんですが、普天間基地の真北にあります。那覇から５キロの
松並木の参道があって、その場所は普天間飛行場になっています。

　シンシアの実家は、普天間基地の真南にあります。普天満宮の東南
徒歩約１０分の所には、シンシアが洗礼を受けた普天間教会があります。

シンシアって「チェルシーの唄」を歌っていますよね。
明るい楽しい歌なんだけど、”憂い”を感じてしまいます。
「切なげに歌っている。」とか「何とも切ない包み込むような歌声。」
と言うコメントがあります。シンシアの心境は如何に？
聞くたびに涙が出ます。

Ｂさん、ジャケット写真は裏焼きではないと思いますよ。
鼻の向かって左側にほくろが見えますので、これが正しいと思います。
でも、このカットは初めて見たような気がしますね。

沖縄県は日本国土面積の６%・米軍基地面積は日本国内の７５%を
受け持っています。沖縄県民にとって普天間という場所は、日本人の
思う皇居と同じ場所です。と、大田元知事は日本国内に説明行脚されてます。
シンシアが｢沖縄の海を守りたい｣とメッセージを発信しました。では、
私たちに、何が出来るでしょう？ トナカイさんが伝えてくれてるよう、
沖縄の基地問題をまず意識しましょう。baraさんが、橋下知事の考え方も
有るのではと、見識を下さいました。シンシアのメッセージが、シンシアの
思いが、世界を変える一歩になるかも知れません。トナカイさんにとっては
女神、私にとっては天使です。政治に期待せず、シンシアの思いを少しでも、
日本に世界に伝える仲間で在りたい。勝手過ぎる意見かも知れません。
でも、日本人は、唯一地上戦が行われた沖縄という場所を、認識すべきだと
思います。意識して、シンシアの思いを世界に伝えたいです。百匹目の
猿現象起こしたいです。

「何も残さなくていいから、沖縄から来たあの娘は良い子だったと
書かれるようにしてから辞めて。」とお母様の言葉。病弱なお母様の為に
出た紅白。お母様は日本人。再婚相手が米軍の人だった。シンシアの
心境は複雑ですよね。胸が痛みます。

トナカイさんの見解は、ほぼ正しいと思っています。ただ、「沖縄の代表」
って戦後アメリカの統治下のもとで生れて、順応して育って、本土復帰した
世代の『代表』だと捉えることはできないでしょうか？　交通ルールの変更の
ことを、沖縄の同世代の人々は今でも口にされます。シンシアはそれをフェンス
越しに見ていたんですよね。

テレ朝の『沖縄復帰30周年特番』のとき、「同級生たちはみんなバラバラに
なっちゃって…」なんて発言ありましたよね。そんなこと思い出しながら、
「早春の港」聴いていると、今になってですが、彼女は故郷を求めていたん
でしょうね。東京がそうであったことを祈るばかりです。

『GOLDEN☆BEST 南沙織 コンプリート・シングルコレクション』の
ジャケット写真が発表されています。
裏焼きのような感じもするのですが、どうおもいますか？

http://www.amazon.co.jp/dp/B003TIB0K4?tag=bello00-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=B003TIB0K4&adid=17A2519WMAQMFRY21MW7&

【前書き】
　朝日新聞土曜版の「うたの旅人」（2010.7.17）の反響があって嬉しいです。
色々な意見の投稿を読ませていただきました。

　『南沙織が沖縄代表のように言われることに違和感があったファンは、
いなかったんでしょうか。どなたかにお考えを聞かせていただければうれしいです。』

　私にとってシンシアは女神ですので、彼女を疑ったことなど一度も有りません。

　こう書いては、何の話も進みませんので、シンシアが沖縄代表であったことで、
どんなことが起こったかを書こうと思います。

　シンシアがデビューする１年前の１９７０年は、ちょうど今から４０年前です。
ここからは、一部１９７０年を基準に話を進めます。

【目次】
　１．１９７０年の国内の米軍基地問題
　２．国内の沖縄のイメージ
　３．アメリカの豊かさと日本の現実
　４．沖縄のイメージを変えた女神
　５．最初の沖縄代表

【１．１９７０年の国内の米軍基地問題】
　参院選挙前まで、米軍普天間基地問題で、連日テレビや新聞・雑誌は大騒ぎでした。

　シンシアも普天間基地移転問題では、「沖縄の海を守って欲しい」とインタビューで
答えています。シンシアの言葉が胸に刺さります。

　１９７０年、沖縄はまだ米国の統治下でした。戦後２５年、日本国内は
どうだったでしょうか。調べたのですが、範囲が広すぎてよくわかりません
でした。そこで都内近郊に話をしぼります。

　戦後、都内には、代々木にワシントンハイツ、練馬にグランドハイツと
いう米軍関係者専用の住宅地がありました（ほかにもいっぱいあり）。
共に後楽園球場何十個分もの面積がある広大なものです。立川には飛行場が
まるまる一個存在していました。

　代々木のワシントンハイツが日本に返還されたのは、１９６１年でした。
東京オリンピックの３年前でここが選手村になります。シンシアデビューの
わずか１０年前です。

　今、光が丘と呼ばれるグランドハイツが返還されたのは、１９７３年９月です。
シンシアが「色づく街」を歌っていた頃です。

　立川飛行場の返還完了は、１９７７年１１月です。砂川事件が起きたことでも
有名なこの基地は、１９７０年頃から飛行場の機能は、すぐそばの横田飛行場に
順次移っていました。でも治外法権の土地としては、シンシア引退１年前まで
存在したのです。

　今現在も、東京のど真ん中、六本木には３万平米の「赤坂プレスセンター」なる
米軍へリポート基地があります。六本木ヒルズから直線距離でたった３００ｍの所に
です。

　関東には、横須賀の海軍基地、厚木と横田の米軍飛行場と小さな所も含めれば
数十ヶ所の基地があります。関東全域では、４０年前と比べると、全面積の一割
ほどは返還されたと思いますが、まだまだ広大な米軍基地があります。

　基地問題は、日本全国の問題でもあったのです。勿論、それが沖縄に米軍基地が
集中する問題とは別問題です。

　４０年前、本土でも米軍基地は今よりももっと身近でした。４０年前に比べれば、
本土の基地問題はかなり解決したとも言えます。全面解決にはほど遠いですが。
政府には沖縄の基地問題に更に取り組んで欲しいと思います。

　都内の米軍基地：http://www.chijihon.metro.tokyo.jp/kiti/tonai/tonokiti.htm

【２．国内の沖縄のイメージ】
　１９７１年のシンシアデビューの前、沖縄はどのように思われていた
のでしょうか。様々な情報をまとめますと、沖縄にはあまりいいイメージが
ありませんでした。

　朝日新聞の記事から、次のことが分かります。シンシアのキャッチフレーズは、
最初「海からやってきた少女」、次いで「ソニーのシンシア」と変わっています。

　「１７才」のシングルレコードのジャケット裏面には、シンシアの
プロフィールが載っていますが、生まれが鹿児島県になっています。

　どこにも「沖縄」の文字はありません。「沖縄というと米軍基地の島で
あり、コザ暴動（１９７０年１２月）などあまりいいイメージがない」と
いう考えがあったようです。

　外国であり、本土から遠い沖縄に来る日本人は、日本軍の慰霊団が大多数を
占めた時代です。都内で結婚式を挙げたカップルの新婚旅行先で、一番人気は
南紀白浜だった時代です。海外旅行なんて夢のまた夢でした。

　このような事情で、沖縄を隠してのデビューとなったと思います。朝日新聞の
記事には、酒井ディレクターの言葉もあります。

　「一年後に本土復帰で沖縄ブームが来ることはまったく計算していなかった」

　沖縄の良さがわからない時代、沖縄への関心も低かったのです。

　今、沖縄は住みたい県ランキングで、常に上位を占めています。どこで
イメージが変わったのでしょうか。その転換点はどこなのでしょうか。


【３．アメリカの豊かさと日本の現実】
　１９７０年当時の国内はどうだったでしょうか。

　シンシアがデビューした時、円の対ドル相場を覚えていらっしゃるでしょうか。
「１８０円で買える物なーんだ？」答えは「ハンドル（半ドル）」です。
一ドル３６０円でした。

　今日の相場では、一ドル約８５円です。３９年前は、ドルは今より約４倍の
価値があったんです。

　アメリカは大工業国であり、アポロで月まで人類を送り込んだ唯一の国でした。
その生活スタイルは豊かでした。

　私達は、アメリカ文化に飢えていました。小学生の時、アニメ『ポパイ(Popeye)』
が放送されていました。その中にウィンピー（Wimpy）なる人物が出てきます。

　太ったチャプリンみたいな風貌で、常にハンバーガーを食べています。
台詞といったら、「ポパイ、来週の火曜日に必ず返すから１ドル貸して
くれないか」みたいなハンバーガー代をねだる台詞ばかりです。

　でも、私はウィンピーを見るたびに、うらやましくてしょうがありません
でした。「ハンバーガー」なる食べ物を食べてみたかったからです。

　でも日本にハンバーガーの店はほとんどありませんでした。今、Ｂ級
グルメで有名な「佐世保バーガー」など本土では、米軍基地近くの店で
細々と作られていました。

　ハンバーグだって、やっとマルシンハンバーグがスーパーで売られ始めた
時代です。今、調べたらマルシンハンバーグは発売５０周年だそうです。

　マクドナルド日本一号店が開店したのは、シンシアデビュー後の
１９７１年７月２０日です。

　食べ物一つとってもこの調子です。衣類など輸入物は、一ドル３６０円で、
とてもじゃないが高くて買える品などありません。Made in USAブランドは、
垂涎の舶来品だったのです。

　「アメリカ人のような豊かな暮らしがしたい」と誰でも思っていました。
高カロリーが肥満を招いたり、エネルギー効率の悪い生活は環境によくない
なんて、誰も考えもしませんでした。

【４．沖縄のイメージを変えた女神】
　そんな本土に、シンシアが来たのです。天使のような容姿、清らかな声で
歌う姿に、たちまち日本中が虜になりました。６月１日にデビューして、
その年の紅白に出場できたことだけでもそれがわかります。

　南の島から来た少女は、英語はペラペラの頭脳明晰な人でした。アメリカン
スクールに通い、移動は自動車、スーパーマーケットで買い物をして、
ドライブインで食事をする。

　昨日まで一部の人を除いて、遠い国の話だったアメリカの生活をした人
が、いきなりテレビから現れたのです。

　同じ年の８月１５日にニクソン大統領が金とドルの交換停止を発表するなど、
ドルの威信は薄らぎだします。ベトナム戦争の激化もありました。

　しかし、それを打ち消すほどシンシアの歌手としての存在は圧倒的だったと
思います。

　そしてアイドル第一号になるシンシアの活躍は、本土における沖縄の
イメージに、決定的な影響を与えました。

　本土の人に「あんないい娘が育つのだから、沖縄はいい所だ」という
イメージが刷り込まれました。「アメリカの豊かさ」がシンシアに投影され、
さらに沖縄全体のイメージへと膨らんでいったのです。

　この手のイメージというものは、ずーと後を引きます。

【５．最初の沖縄代表】
　「歌の旅人」に書かれています。

　『今でこそ沖縄出身で活躍する歌手や俳優は数え切れないほどいる。
だが、当時は南さんただ独りだった。』

　本土復帰時に「沖縄代表」と言えば、シンシアでした。でも、シンシアが
沖縄の普通の女の子かと言えば、違うと言わざるを得ません。

　普通でない女の子が「沖縄代表」と言われることに違和感を覚える方が
いても不思議にありません。

　でも、シンシアが沖縄の代表と思われたことが、沖縄のイメージを変え、
素敵な南の島のイメージを決定づけたとも言えます。

　このことは、沖縄にも本土にも、日本全体にとってもいいことだと思います。

　沖縄にとって観光は、非常に重要な産業です。米軍基地が縮小した時、
支えになる産業でもあります。

　もし、沖縄のイメージが悪かったままだったら、これほど観光産業が
伸びたでしょうか。そう考えると、シンシアが沖縄代表になったことで、
結果オーライだったと言えます。

【後書き】
　世界には、一国内で非常に格差がある地域がある国が沢山あります。
それらの国は、みな政情不安な国ばかりです。

　本土復帰後、沖縄と本土が、基地問題があるにせよ、人や物の行き来が
盛んで、一つの国としてうまく行っていることは、幸せなことです。

　そこには、ひとりの少女の活躍がありました。

　後世の歴史家は、アイドルが日本の歴史を変えたと書くかもしれません。

”シンシアはその顔の一つの代表”　海田さんのご意見に同感です。
それでいいんじゃないでしょうか。
改めて記事を読みなおしてみました。”フェンスの向こうの豊かな生活”とか
“有名写真家の妻として何不自由のない生活”とか。。。そう言われてみれば
悪意を感じます。
本当のシンシアの何を知っているのか？と思います。
沖縄の基地に関しては賛否両論あります。反対派ばかりが報道されていますが、
米軍基地によって生活が成り立っている沖縄人もいます。
”基地がなぜ沖縄に？”という疑問もありますが、我が大阪府の知事の進んだ
考えもありみんなで考えなければならない問題ではないでしょうか？
ともかくシンシアはあの当時まぎれも無くいくつかある沖縄の一つの顔の代表
だったんです。

私も、「うたの旅人」を読んで、思う所があったので、少し語らせてもらいます。
「沖縄には3つの顔がある」という記事を、何かで読んだ覚えがあります。
すなわち、
亜熱帯の島、リゾートアイランドという顔。
米軍基地の集中する基地の島という顔。そして、
先の戦争の激戦地としての顔。の3つです。
南沙織というキャラクターは、1つ目の顔のイメージにぴったりだった。
ということではないでしょうか。
また、デビュー当初「エキゾチックな顔立ち」なんて、紹介も聞いた覚えが
ありますから、ちょっと日本人離れした顔立ちだ、ということも織り込み
済みで、売り出したのではないでしょうか。
気になるのは、朝日新聞という新聞の持つ特定のイデオロギーのために、
良いように利用されたのではないか、ということです。
基地に賛成か反対かと聞かれれば、賛成とは答えづらいだろうし。
豊かな自然を壊さないでほしい。というのはその通りなんだけど。
世界の情勢、特に中国の軍事力増強に関しては、「基地は嫌だ」
「米軍出て行け」だけでは、あまりに認識不足、と言えるのではないでしょうか。
ちょっと、このサイトの雰囲気にそぐわない内容になってしまったかも
しれませんが、沖縄にはいろんな顔があって、シンシアはその顔の一つの
代表。ということで良いのではないでしょうか。

もしかして、沖縄がかつての沖縄だった故のお母様の事情と言うか。。。。
あまり詮索するとシンシアの生い立ちまで行きついてしまいます。
沖縄返還の式典に当時の佐藤首相に招かれたと記憶しています。

そういう経緯があったので、朝日新聞に掲載されたらしい「うたの旅人」の
転記を読んで、あれっと思いました。具体的には「普通の沖縄育ちとは
違うと自覚しながら沖縄代表の看板を背負い、笑顔をつくる毎日」、
「南さんにすれば、放送局は普通の沖縄の人々と接する数少ない機会でも
あった」という部分です。まるでライターさんが私の書き込みを読んでいて、
私の疑問に部分的に答えてくれたとような、コメントを返してくれたような
思いがしました。あるいは、このライターさんも私と同じことを感じていた
のか、私と同じ考えを別の誰かから聞かされたことがあったのか？

私がある掲示板に書き込みしたのが今年の６月（この掲示板はすでに
閉鎖されていました）、朝日新聞に「うたの旅人」が掲載されたのが
今年の７月。最近は芸術や文学の世界でも、プロが発想やモチーフの
ソースを探して、インターネットのアマチュアのサイトをチェックする
ことが珍しくないと聞いたことがあります。今回もし、このライターさんが
私の書き込みを参考にしてくださったのなら、素直に光栄ですと喜ぶべき
でしょうね。あるいは、私と同じ違和感を前から感じていらっしゃったと
したら、ほぼ時期を同じくして同じ意見を読めたことになるわけで、
何という素晴らしい偶然なんでしょうか。

南沙織が沖縄代表のように言われることに違和感があったファンは、
いなかったんでしょうか。どなたかにお考えを聞かせていただければ
うれしいです。

トナカイさんが載せてくださった「うたの旅人｣を読ませていただきました。
そして、どうしても書かずにいられないことがあり、思い切って書き込み
いたしました。

実は、南沙織さんについてデビュー当時から感じてことを、今年の６月頃
ある掲示板に書き込みしました。それは、南沙織は沖縄出身というイメージに
ぴったりの歌手としてプロモートされ人気を得たけれど、これに対して
ずっと違和感を持っていたというものです。（義理の）父親は米軍基地に
勤めるフィリピン人で、アメリカンスクールに通い、裕福な暮らしを
していた。そんな南沙織が沖縄の代表みたいに扱われることに子供心に
非常に違和感があり、普通の沖縄の人はこうじゃないのだろうなと
思っていたということでした。南沙織は基地の外の沖縄の人と、どの
ぐらい接触があったのだろうか、どのくらい沖縄に思い入れがあった
のだろうかということも書きました。

南沙織さんのファンサイトや関連の掲示板がたくさんありますが、
不思議なことに「沖縄代表南沙織」という位置づけに違和感があった
という意見なり感想を聞いたことがありませんでした。そこで誰か
（特に沖縄出身の方）のコメントを聞けるかもしれないと思い、
上にある趣旨の書き込みをしました。

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